ハザードマップとは?概要や種類を解説
ハザードマップは、自然災害による被災の想定区域や避難所までの経路などを示す地図です。ハザードマップには人的被害の低減や災害リスクの把握をうながす目的があります。ハザードマップは地域ごとに作成されており、居住区はもちろん、勤務先や子どもが通う学校周辺のリスクも詳しくチェックできます。
なお、ハザードマップは1つの地図ですべての災害が網羅されているわけではありません。洪水や地震など災害パターンに合わせて、以下のような種類が作成されています。
洪水ハザードマップ
大雨などにより堤防が決壊した場合の浸水範囲や深さなどを示す
内水(ないすい)ハザードマップ
大雨などにより下水処理が追いつかず、地上に水があふれだしたときの浸水範囲や深さを示す
土砂災害ハザードマップ
大雨などにより山の斜面が崩れた場合の警戒区域を示す
地震ハザードマップ
大規模地震が起こった際の揺れやすさや液状化のリスクなどを示す
津波ハザードマップ
地震に伴い、津波が起こった場合の浸水想定区域を示す
福岡市では上記で紹介した種類のほかにも、ため池や高潮のハザードマップがあります。
参考元:福岡市「総合ハザードマップ」
ハザードマップでチェック!福岡市で災害リスクが高いエリア
では、福岡市の災害リスクをハザードマップで確認してみましょう。今回は、洪水・土砂災害・地震・液状化現象にスポットを当て、災害リスクが高いエリアをまとめました。
洪水被害
福岡市には「多々良川(たたらがわ)」や「那珂川(なかがわ)」「室見川(むろみがわ)」など博多湾に続く河川が26水系131あります。いずれも中小河川で流域が小さいため、大雨が降ったときに急激な水位の上昇が懸念されます。つまり、局地的な豪雨が発生すると、洪水を起こすリスクが高いのです。
1999年6月末には、豪雨によって「御笠川(みかさがわ)」が氾濫。博多駅周辺で1mに達する浸水が発生するほど、福岡市街を中心に甚大な被害を受けました。
参考元:福岡市「福岡市の河川概要」参考元:国土交通省「[17]福岡水害(H11.6.29)」
洪水発生時に浸水リスクが高いエリア
市内を流れる川が氾濫し、洪水が発生すると、川沿いを中心に多くのエリアが浸水すると予想されています。3m以上の浸水が見込まれている主なエリアをチェックしてみましょう。